連載 エキスパートナースの肖像
事例を通して看護師のキャリアを積むことの意味を考える・3
清拭という看護技術のもつ意味
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部・大学院看護学研究科(看護職生涯発達学)
pp.232-235
発行日 2007年3月25日
Published Date 2007/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100636
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
連載3回目で取り上げるのは,武蔵野赤十字病院の都倉広子さんの書いたナラティブである。清拭とは「入浴できない患者に対して行う身体の清潔,皮膚の機能を円滑に保ち,血液循環をよくし,爽快感を与える」(看護大事典,医学書院)ことであり,看護師が行う基本的な技術である。入浴できないときに自分で身体を拭いたり,家族に拭いてもらうこともあるため,専門性が見えにくい技術のように捉えられがちである。都倉さんのナラティブには,清拭のもつ意味や価値が綴られ,読み手の私にCさんと奥さんの気持ちの変化が伝わってくる。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.