連載 UIC大学院生通信―アメリカの看護教育・大学院生活・研究・8
Cultural Competence その2―学びの環境
渡辺 薫
pp.168-169
発行日 2007年2月25日
Published Date 2007/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100619
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前々回は,Cultural Competenceの一般概念とその概念が発達した背景を,私なりにまとめました。今回は,岸さんと私が在籍しているイリノイ大学シカゴ校(以下,UIC)の教育や研究環境を紹介しつつ,Cultural Competenceについて考えてみたいと思います。
UICの学生人口は学部,大学院を含めて約2万6000人。その内訳は,ヨーロッパ系46%,アジア系20%,ラテンアメリカ系14%,アフリカ系9%,ネーティブアメリカン0.2%,その他4%,そして留学生8%と報告されています。また,学生の多くが両親または兄弟が大学教育を受けたことがない家庭に育っています1)。UICは全米でもまれなさまざまな民族,社会,経済的背景を持った学生が共存している大学であると言えます。
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