連載 新人ナース覚書―入職前にこれだけは伝えておきたい・10
看護師に対するイメージ―「白衣の天使」から専門職としての看護師へ
石川 雅彦
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1国立保健医療科学院政策科学部
pp.164-166
発行日 2007年2月25日
Published Date 2007/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100618
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医療を担う者は,聖職者に近いイメージがあり,奉仕と自己犠牲が求められているように一般的には思われることも多く,看護師と同様,医師の場合も,夜中であろうが,寝不足であろうが,患者さんの状況にあわせた勤務を行っています。また,夜中に患者さんの診療を行って,そのまま,朝から勤務するような場合には,その負担は言語に絶することも多々ありますが,救急や急変への対応を医療者は責任を持って行い,その期待に応えようとしていると思います。
看護師に関しても,昔から患者さんたちが持っている「白衣の天使」というイメージに,患者さんだけではなく,看護師本人も影響を受けているのではないかと思います。テレビドラマや報道番組もこのイメージをさらに強める傾向にあります。現在看護師をされている人のなかで,子どもの頃に入院体験がある人は,その時の優しい看護師さんの白衣やナースキャップにあこがれて看護師をめざした人がいると思いますし,テレビなどの映像による影響を受けた人もいるでしょう。
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