連載 教え,伝える現場・6
「ことばと遊ぼう」―西村正平さん
永井 祐子
pp.455-458
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100295
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どうすれば国際社会で幅広く活躍する青少年を育てることができるか。国際学力調査では日本の子どもの学力低下が明らかになった。「ゆとりの教育」などと言っている場合ではない――。今年2月,学習指導要領の見直しを検討している中央教育審議会は読解力や表現力を高めるための「言葉の重視」を打ち出した。
「しかし,実はそれが問題なんですよ! ことばが大事だというのはいいけど,正しいことば遣い,間違ったことば遣いと分けたがる」。西村さんは開口一番,画一的な国語教育への危惧を訴えた。
「“ことば”は楽しいものです。“ことば”と遊ばなくちゃ」
詩のことばを使って遊ぼう,と呼びかける西村さんのもとには,教師や子どもたちが集まってくる。西村さんの朗読が始まると,とたんに文字が踊り始める,ことばが微笑みかける。声に出して表現することの楽しさが伝わってくる。
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