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からだの中って不思議だね—幼稚園での健康教育 千葉県習志野市保健福祉部健康増進課
八木 保
pp.1-4
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902834
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「みなさん朝ご飯食べてきましたか」「は〜い」「食べ物はしっかり30回噛むんでしたね」「噛んだ食べものはどこへ行っちゃうの」「胃袋に入って,いらないものはうんちになる」子どたちの元気な声が響くのは,習志野市立谷津幼稚園で行われた幼稚園教諭と保健婦による健康教育の一場面である。
文部省の管轄下にある学校保健に保健活動が踏み込むのはなかなか難しいようだ。しかし,ここ習志野市健康増進課—谷津ヘルスステーション(以下,ヘルスステーション)では,幼稚園での健康教育を始めて2年目になる。「今まで保健活動の場として学校など教育機関とは接点がなかったのですが,ヘルスステーションの改築工事に伴い,谷津幼稚園の中にヘルスステーションが仮設置され,幼稚園教諭たちと少子化問題や思春期教育などについて話をしていく中で,この教室が始まりました」と綱島久子保健婦。「4〜5歳の幼児は,自分の身体のことや“赤ちゃんはどこからきたの”などの疑問を,親や周囲の人に投げかけてきます。感性豊かなこの時期の子どもに健康教育をすることは,自分の身体が好きになったり,身体のしくみが皆同じであることを認識したり,命の人切さを学ぶうえで大きな意味をもつものと思う」と語る。
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