研究
尿失禁のある在宅療養者の排泄に関する介護負担の要因分析
古川 緑
1
,
勝田 恵子
2
,
島内 節
3
,
深野木 智子
3
,
土井 道子
4
1東京都江戸川区小岩保健所予防課
2東京医科歯科大学保健衛生学科看護学専攻
3東京医科歯科大学保健衛生学科地域看護学
4東京都杉並区保健衛生部
pp.649-657
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902779
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
我が国では,1983(昭和58)年の老人保健法の施行をきっかけに,保健・医療・福祉の方向として『施設から在宅へ』という基本方針が強調され1)保健事業の1つとして,40歳以上の者を対象に,行政からの訪問看護が実施されてきた。一方,在宅ケアの担い手である家族の核家族化が進み,介護力は低下している2)。このような現状の中,今後さらに訪問看護の需要は多くなっていくものと予測される。
過去の研究,最近の調査から,排泄の介護は介護者が介護面で負担に感じている項目の最上位および上位を占めている3-5)。さらに排泄の介護の中でも,特に失禁における排泄介護の相談が近年非常に増加しているとの報告5)がある。
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.