特集 保健所とともにつくる「健康日本21」地方計画
「健康日本21」推進における保健所の役割
新田 則之
1
1島根県松江保健所
pp.732-737
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902669
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平成12年に「21世紀における国民の健康づくり運動(健康日本21)」が21世紀の健康づくりの戦略として打ち出された。この背景として,世界的にはヘルスプロモーションの潮流がある。日本では,この流れを受けつつも増大する医療費対策の一翼を担うものとして位置づけられ,第3次国民健康づくり運動としての展開である。さらに,地方分権の流れ,政策評価の動きといった今日的な行政課題にも大きく影響を受けている。
このようにさまざまな影響を受けながらも,健康日本21は,①壮年期死亡の減少,②健康寿命の延伸,③QOLの向上,を目的とし,1次予防の重視,健康づくり支援のための環境整備の重視,数値目標の設定と評価,多様な実施主体による連携のとれた効果的な運動の推進を基本方針とした一大国民健康づくり運動として展開されようとしている。地域保健活動の専門的技術的拠点としての保健所にとって,さまざまな公衆衛生学的視点・展開の可能性を持つ健康日本21の推進はきわめて重要であると考えている。
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