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連載 海外文献紹介—東京大学医学部地域看護学教室からの発信・14
ホームヘルスケアからのディスチャージプランニングとディスチャージ後の患者の状態
Cynthia J. Stewart et al. : Discharge Planning from Home Health Care and Patient Status Post-Discharge, Public Health Nursing, 12(2), 90-98, 1995.
田高 悦子
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1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程(地域看護学)
pp.138-142
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901522
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はじめに
米国では,高騰する医療費における改革が叫ばれ,早期の医療機関からのディスチャージと,より急性期でのホームヘルスケアへの移行が推進される一因となっている。これらの影響は,ホームヘルスケアにまで及び,現在ではより早期の,より自立度が十分でない患者のホームヘルスケアからのディスチャージをも引き起こしている。
ディスチャージを実現させるディスチャージプラン(退院・終了計画)は,「患者若しくはクライエントに,セルフケアであれ,家族によるケアであれ,ヘルスケア機関によるケアであれ,それらの状況に応じて,次のケアの段階に向けての準備や必要な調整を援助するよう計画化されたプロセス」と定義されるが(ANA,1975),多く知られているのは,医療機関からのそれであり,ホームヘルスケアからのディスチャージの概念についてはほとんど知られていない。しかし,長期にわたるホームヘルスケアのディスチャージについては,財政的,法的理由からだけでなく,ケアの質の保証という意味から,その標準化の必要性が指摘され始めている。
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