特集 精神保健福祉法を生かす活動
病院における活動
佐藤 美紀子
1
,
荒井 文子
1
1東京武蔵野病院看護部
pp.790-794
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901425
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はじめに
精神障害者のノーマライゼーションが叫ばれて久しい。昨年1995年に発表された「ノーマライゼーション7か年戦略」(以下,7か年戦略)は,具体的に数値を示したという点で一歩前進ととらえられるが,真のノーマライゼーションの実現には,まだまだ道程が遠く感じられる。それは精神障害者が「当たり前の人間として,当たり前に地域で暮らせる」ことであり,「地域で共に,かつ安全に生活できる」ためには,障害者自身,そして地域住民がお互いの心のバリヤーをはずすことが大前提となるであろう。そして,社会の受け入れ,あるいは障害者自身の地域への入り方が他の人々と同じように自然に行えることであると考える。
「人間の生きるベースは地域」というごく当たり前のことの確認をベースに,当院で実践してきた活動を看護の立場で報告する。
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