特集 保健所の機能強化を考える
保健所機能強化論
広域調整
[私の考える広域調整]前向きにこれまでの積み重ねの充実を
櫃本 真一
1
1愛媛県保健環境部健康増進課
pp.1069-1073
発行日 1995年12月25日
Published Date 1995/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901284
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はじめに
いささか辛らつではあるが,私は,公衆衛生は“他人のふんどしで相撲を取ること”であると思っている。公衆衛生オリジナルの資源だけでは,地域の健康レベルの向上は期待できないことを認識し,地域の健康資源をできるだけ活用する方策が必須であることを常に心がけたいからだ。
“保健所は公衆衛生の第一線機関”と言われなくなって久しいが,“連携・調整(コーディネート)機能”が保健所の重要な機能であることには変わりはない。地域保健の見直しの柱に保健所の機能強化が掲げられ,企画・情報・研修などいくつかのキーワードとなる機能があげられているが,中でも,連携・調整機能は,根幹に位置づけられるものである。地域の施設やマンパワー,各種事業を,それこそ有機的に連携させ,問題解決に向けて舵取りの一役が担えれば,公衆衛生を志す者としては本望である。
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