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雨水利用は地球を救う—雨と都市の共生を求めて 雨水利用東京国際会議
村瀬 誠
1
,
石井 義治
1雨水利用東京国際会議事務局
pp.1051-1054
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901052
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1992年1月,「墨田区で雨水利用の国際会議をやりませんか」.こんなファックスが墨田区本所保健所の私のところに入った.発信者はハワイ大学教授で,国際雨水資源化学会(IRCSA)の会長でもあるユーシー・フォーク氏である.
今から12年前,私たちの雨水利用の提案を受け入れた墨田区は,日本相撲協会に国技館への雨水利用を申し入れて実現にこぎつけた.以来,区自らも雨水利用に積極的に取り組んできた.6年前からは,路地裏で雨をためて地域の緑化の散水や防災用水として活用する「路地尊」が住民の手によって誕生.近年では銭湯や新設のビルにも雨水利用が取り入れられたり,市民の手で個人家庭用のドラム缶タイプの雨水タンクが開発されたりするなど,雨水利用は墨田の地域の中に次第に広がりを見せつつある.同氏はこうしたまちぐるみの雨水利用の取り組みに注目し,雨水利用国際会議の開催地として墨田区を指名してきたのである.
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