特集 公衆衛生はどう変わるか—保健所法改定を機に
[保健所法改定とこれからの地域保健—コンシューマーの立場から]
障害・病者にもやさしい町づくりのために
谷中 輝雄
1
1やどかりの里
pp.950-951
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900810
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コンシューマー(消費者)は王様であるという有名な言葉がある。日本で最近はコンシューマーという言葉が使用されるようになった。しかし,言葉と実体がかなりかけ離れていると感じる。
アメリカで,公害や人種差別の問題からコンシューマーの権利要求運動が高まった。障害者団体も運動に参加した。全体がコンシューマーの立場で諸要求をしていった。精神障害者への人権や社会復帰促進もその流れの中で勢いずいていった。精神障害の場合,なぜコンシューマー(消費者)かというと,精神保健,精神医療の消費者であり,さらに,ソーシャルサービスの消費者であるからという。サービスの受け手側がサービスの内容について意見や要望を述べ,その質をよりよいものにしていこうというのである。
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