特集 保健の視点を生かすまちづくり
みんなでつくる町づくり
三浦 令子
1
1由利町福祉課
pp.367-370
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902877
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はじめに
老人保健法,地域保健法等関連法の改正により,市町村の責務が一層重くなり,すでに委譲の済んでいる老人福祉などと共に,いのちとくらしに関わるほとんどを市町村が負うことになった。当町においても今年度は母子保健計画を策定し,現在,町民や関係職員が頭を寄せあい,障害者計画を策定中である。しかし,それらの実践活動に大きな影響を与える保健婦や栄養士らマンパワーの増員については地方交付税の中に積算されているとはいえ,思うようにならない現実である。
秋田県は長年続いた若年層の流出などにより,急速に高齢化が進行し,まもなく全国一の超高齢県になることが予測されている。このかつて経験したことのない超高齢社会に対応するため,県内各市町村の行政機構が数年前より見直されており,保健・福祉一体の課が,特に町村で多くなっている。当町もこの流れの中で,平成7年4月,従来の町民課(住民係,福祉係,保健係)を再編し,保健担当と福祉担当からなる福祉課が誕生した。課誕生以来,保健・福祉を総括する職につき,まもなく2年を終えようとしているが,町民と共に取り組んでいる事例を通して保健婦の視点を生かしたまちづくりについて述べてみたい。
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