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機能回復の夢を澄んだ音色にのせて—音楽療法リハビリテーション 岩手県矢巾町保健センター
岩下 守
pp.589-592
発行日 1993年8月10日
Published Date 1993/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900728
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治療法として音楽の効果はよく言われているが,実際に音楽療法を行うとなると,楽器の選択や指導者がいないなど,どこでもできるものではないだろう。盛岡から南に10kmの位置にある矢巾町では,昭和63年から,脳卒中のリハビリテーションに合唱や楽器の演奏などの音楽療法を取り入れてきた。現在では,定例月1回のリハビリテーションの中で1時間を音楽療法にあてているほかに,年間6回程度の追加リハビリでもアコーディオンのメロディにのせてリハビリ体操なども行っている。
矢巾町保健センターがこのように音楽療法に取り組むことにした経緯は,カルタ作りやスゴロクなどもリハビリテーションに取り入れていたのを,音楽療法1つに絞ったほうが効果が上がるのではないかと考えたのだという。そこで,音楽の指導をしていただく先生を捜したり,譜面台からキーボード,タンバリン,トライアングル。ハーモニカなどの楽器まで徐々に備品を揃えてきた。
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