特集 保健婦の自己啓発と能力開発
自主活動による研究会
恩師に支えられての8年間
筧 優子
1
1福岡大学医学部公衆衛生学教室
pp.612-615
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900540
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
私たちの研究会に発足当初より参加しているメンバーは,今年の3月で卒業10周年を迎えた。高齢社会の到来に向けて,老人保健法が施行され,「保健婦」という名称もこの10年で,一般に知られるようになった。しかし,その仕事に対する理解は,まだ保健・医療・福祉の関係者の間でも,保健婦の期待に沿うようなものではないようである。
このような中で,当大学の重松峻夫教授は,15年以上も県立看護専門学校の保健婦科の非常勤講師をされ,「公衆衛生分野のスタッフで,保健婦ほど広範かつ系統的に公衆衛生教育を受けたものはなく,第一線の公衆衛生活動を担う専門技術者の中心は保健婦である。したがって技術だけでなく,公衆衛生の基本的な考え方,理念を身につけてほしい」とおっしゃる数少ない理解者の1人である。私たちの研究会は,この恩師に支えられての8年間であった。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.