特集 組織づくりという概念
組織づくり—その概念と実践の接点
松下 拡
1
1都留文科大学
pp.270-275
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900459
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
あらためて“組織づくり”を考える背景
実践的な課題としての組織づくりの核心は,組織活動における“個の依存”をどう克服するかにある。日常一般的な活動における組織についての概念には,組織を固定化した1つの対象としてとらえている傾向が強い。組織をつくるとか,組織に働きかけるという場合,それが1つの“かたまり”として動くものであるというように,組織を固定物の如くとらえる傾向が強いのである。そのようなとらえ方は,組織を構成している1人1人の主体を軽んじているものである。いま問われている「組織づくり」は,その意識を乗り越えるものでなければならない。
組織活動における“個の依存”を強めて来たものとして,次の2つのことが考えられる。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.