シンポジウム 平成3年度保健活動専門研修
ねたきり老人ゼロ作戦を進めるために
佐藤 美貴子
1
,
増田 進
2
,
久常 節子
3
,
村川 浩一
4
,
田中 一哉
5
1宮城県三本木町総健康課
2岩手県沢内村国保沢内病院
3厚生省健康政策局計画課保健指導室
4厚生省大臣官房老人保健福祉部老人福祉計画課
5国民健康保険中央会施設部
pp.36-51
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900410
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司会 皆様方はもうすでにいろんなところでお聞きになっていると思いますけれども,平成2年度から高齢者保健福祉推進十か年戦略,俗にゴールドプランと言われておりますが,その施策が実施に踏み切られて,ことしで2年目になるわけでございます。これは大きく7つの柱が立てられておりますが,その中の1つがねたきり老人ゼロ作戦,平成12年,2000年になったらねたきり老人はいない,発生させないといううたい文句でゼロ作戦が進められておるわけでございます。
釈迦に説法みたいな話をもう少しやりますと,わが国の高齢化の特徴は,高齢化のスピードが非常に速い。65歳以上の人口比率が7%になりますと国連あたりの表現では老年大国と言うそうですが,7%から倍の14%になるスピードが先進諸外国に比べてべらぼうに速い。フランスは7%から14%になるのに130年かかった。アメリカは70年です。福祉大国のスウェーデンは85年かかっている。そうした先進国に比べて日本は,あと4〜5年後,25年で7%から14%になる。こういった日本の社会事情に照らして老人施策を早急に実施していかなければならない,という点があると思います。
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