特集 家族機能と健康問題
中年期の家族の問題と援助—成人病相談室を通して学んだこと
成木 弘子
1
,
辻内 衣子
2
,
千葉 さゆり
2
1中野区保健衛生部
2中野区中野保健所
pp.464-469
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900074
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はじめに
現代社会では,家族形態やその機能の変化は,著しいものがある。核家族化がすすみ,その上地域社会とのつながりが薄れていく中で,本来の家族の問題解決能力(family care ability)が十分発揮できずに,家族の中で生じた問題を,解決しにくくなっているのではないだろうか。
保健活動においては,ニーズを抱えた人と出会った時,その人ばかりでなく,その背景にある家族や地域社会,文化を対象に考えていくことは,言うまでもないことである。しかし,より効果的な保健活動をすすめる上で,著しい家族の機能の変化に私たちの活動が「どのように対応しているのか」,または「課題は何であるのか」を確認しておく必要を感じている。
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