連載 保健婦日記・3
野宿(青カン)人生
平間 チヨミ
1
1横浜市港北保健所
pp.1120-1121
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207897
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保健婦は有名人?
「昨夕から今朝の間に、この街で起こったことは、午前中のうちに大体伝わるのよ」と寿診療所のワーカーから聞いた時はドキッとした。何にも悪いことはしてなかった筈だが、それでも街の人たちに誤解を招くことをしなかったかと考え込んでしまった。その訳を後日「保健婦が街のために一生懸命だということを皆が評価しているんだよ。だから皆、知っているんだよ」と言われた時はうれしかった。
私はこの街のリーダーは信念のある人たちが多く、「船頭多くして舟山へ登る」で、横のネットワークなどないに等しいのではと考えていたが、「船頭が多いからこそ一つの目的に向かって一致協力ができるんです」と福祉センターの人が話していた。
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