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TALK・トーク・とーく
中藤 弓子
1
,
池谷 郁代
1岩国市保健センター
pp.1130-1131
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207870
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極楽往生をしてくれたKさん
あれは,ちょうど1年半前のこと……長雨の続く梅雨の時分であった。お世話した頃をいろいろ思い出しつつ静かな気持で,私は亡きKさん宅の前に立っていた。
"こんにちは"と口を開こうとした瞬間,私は思わず声をのみこんでしまった。なかから,お坊さんの読経の声が聞こえてきたからである。しばらくすると読経も終わり,Kさんの妻とお坊さんのやりとりが聞こえ,私はそっと耳を傾けていた。
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