特集 アルコール依存症者へのケア
アルコール問題に対する保健婦活動
アルコール問題への地域ケア—酒害相談ミーティングをめぐる現状と課題
小宮 敬子
1
1東京都精神医学総合研究所医療看護研究室
pp.647-651
発行日 1989年8月10日
Published Date 1989/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207789
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.はじめに
ミーティング形式の酒害相談が,東京を中心とする保健所で開始されてから5年以上が経過した。この事業を担った保健婦は,提唱されたケアのあり方やグループ運営の方法に,さまざまなとまどいや葛藤を抱えながらも,アルコール問題の苦しむ人々への地域ケアを切り拓いてきた。ここから保健婦自身が学び得たものも多くあった。現時点において,アルコール問題への地域ケアは何をもたらしたのか,抱えている問題と今後の課題は何なのかを「保健婦自身の言葉で表現したい」と私達は考えた。以下にまとめたものは,何回かの予備討論を経て明らかにされたものである。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.