特集 精神保健活動の評価
精神障害者のグループ活動の実際と評価—埼玉県春日部保健所ソーシャル・クラブの活動をとおして
国分 栄子
1
,
小林 利江
1
,
北川 節子
1
,
柳沢 愛子
2
1埼玉県春日部保健所
2蓮田市保健センター
pp.549-559
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207771
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I.はじめに
保健所で実施されている精神障害者のグループの活動は,昭和50年,厚生省から「保健所における精神衛生業務中の社会復帰相談業務について」(公衆衛生局長通知)が出されて以来,活発に実施されるようになり,一般に,ソーシャル・グループ活動と呼ばれている。
ソーシャル・グループ活動は,デイケアが医療としての規定をもち,就労・自立を直接の目的としているのとは異なり,精神障害者の交流と憩いの場をつくることによって状態の改善を図ることを目ざしている1)。おのおのの保健所で,地域精神保健活動として,家庭訪問をはじめ面接相談などによる個別援助と家族会の育成援助,広報普及,また,ソーシャル・クラブ活動,精神障害者通院患者リハビリテーション事業の対象者および協力事業所などへの支援などが保健婦の日常的な地域活動としてあげられる。
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