学会印象記
新たな産業看護のあり方を求めて—第1回国際産業看護学会開催さる
竹迫 佳代子
1
1鹿児島大学医学部附属保健婦学校
pp.830-831
発行日 1987年9月10日
Published Date 1987/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207389
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第1回国際産業看護学会(The First International Conference on Occupational Health Nursing)が,1986年10月21日〜23日の3日間,連合王国(イギリス)において行われた。開催地は,スコットランドの首都エジンバラであった。学会長はフランシス・ベーカーさん(スコットランドガス)で,学会のテーマは"Communication, Health Care and the Community"で,23カ国の約500名の参加者によって,熱心な討議が行われた。この国際会議は,フランシス・ベーカー学会長を中心とした連合王国北部会議が主催した学会であったため,参加者の大多数は開催国の連合王国であった。その他,アメリカ,カナダ,フランス,オランダ,ノルウェー,ドイツ,オーストラリアなどからも多数の参加者があり,また,南アフリカ共和国,ケニア,ポーランド,中国などからは国を代表して1名ずつが参加して国際色豊かな学会であった。日本からの参加は私一人だけであった。
学会は15〜30分の一般口演が主で,シンポジウムは2日目の午後に行われた。一般口演は各国の産業保健の実情報告や,産業保健活動上の問題および健康教育の実際と展望など,新しい産業看護のあり方を求めて,発表がなされた。その中で,中国から発表された「労働者の健康に対する東洋医学」の反響が特に大きかった。
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