モニターレポート
第2回岐阜県精神衛生研究会開催さる
M. K
pp.641
発行日 1965年11月15日
Published Date 1965/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203144
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8月28日,岐阜県精神衛生協会において,第2回の会をもつことになった。今回は"企業内における精神障害者の発見とその処置"の主題のもとに,主題提供者として,中部電力K. K. 岐阜支店診療所長戸谷真澄先生と川崎航空機K. K. 岐阜製作所の翠宏氏があたり,司会は,岐阜医大の館正知教授がされた。
戸谷先生は中部電力K. K. の過去5カ年における精神障害者の発生状況をスライドで示しながら話された。特色としては机上勤務者より現場関係の方に障害者が多く出たこと,そのうち退職者は20.0%前後であとは復職しているが,復職しても34.5%は再発し,大半は2年以内である。障害者は係長クラスで,一応責任ある職についた者の中に多く出ていることなどをあげられた。採用時には梅毒血液検査と,クレメリンテストなどが行なわれる他,遺伝的関係などは主に問診によってなされる。その後精神的に異常のあると思われるものは管理医によって診察を行なう他,更に専門医にわたされる場合もある。また必要ある時は保健婦により家庭状況も調査される。復職の場合には診査基準が定められており,支店審査が終ったものは更に本店審査にまわされ,ここをパスしたものは始めて復職出来る。
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