日本列島
沖縄県公衆衛生学会総会開催さる
伊波 茂雄
1
1沖縄県保健医療福祉事業団
pp.304
発行日 1986年5月15日
Published Date 1986/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207255
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沖縄
第17回沖縄県公衆衛生学会総会が去る昭和60年11月14日那覇市で,沖縄県公衆衛生学会と財団法人沖縄県公衆衛生協会の主催により開催された.沖縄県公衆衛生学会は毎年1回学会総会を開催し,その成果をまとめた学会誌も刊行されて,県民公衆衛生の向上に大きな役割を果たしている.
今学会では食品衛生,環境衛生,精神衛生,母子保健,地域保健及び成人保健の各分野にわたって24席の発表が行われたほか,特別講演として「地域保健計画—沢内村の実践から」と題し,仙台市衛生局次長加藤邦夫博士(前沢内病院長兼厚生部長)が,沢内村の保健・医療分野における取り組みについて,豊富な資料と体験に基づいたお話をされ,大きな感銘を与えた.一般演題には沖縄県に特微的なものがあり,例えばユウガオによる食中毒事例報告,海域における赤土汚濁の測定法と県内各地における測定結果,捕獲器を用いたハブの密度推定,生食用食肉(山羊・牛刺身)の細菌学的実態調査について,などが出席者の関心を集めた.また,成人病との関連では八重山地区における胆石保有状況,当県における糖尿病の頻度,健康度測定受診者における乳糜陽性者の医学的検査結果と食生活状況,あるいは肥満と生化学検査値の関連についてなどの発表がなされた.
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