成人研究
減塩指導に関する研究(第1報)—味覚と塩分摂取について
及川 イサ子
1
,
稲垣 裕子
1
,
清野 喜美子
1
,
岡本 朋子
1
1神戸市立看護短期大学
pp.318-324
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207150
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I.はじめに
日本人の食塩の適性摂取量は,昭和54年8月の公衆衛生審議会において,高血圧の素因のない15歳以上の男女は,1日10g以下を目標とすることにあった1)。また,アメリカでは,1969年12月のホワイト会議で食塩を1日5gに減少するよう提言されている1)。しかし,我国の昭和58年度食塩摂取量は,1日1人当たり平均12.4gと目標値を上回っている2)。
食塩の過剰摂取は,我国の死亡原因の第1〜3位である悪性新生物,脳血管疾患や心疾患の危険因子として注目され,減塩対策や指導,研究が進められ,一般的にも減塩の必要性が理解されてきている。しかし,いまだに食塩の過剰摂取が指摘されていることより,食習慣について再度検討し,減塩指導をより効果的にすることが重要であろう。
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