解説
保健とライフ-スタイル—行動科学的アプローチ
松尾 淳子
1
,
加納 克己
2
1筑波大学医科学研究科
2筑波大学社会医学系
pp.856-859
発行日 1982年10月10日
Published Date 1982/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206589
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I.はじめに
我が国の疾病構造は,戦後著しく変化した。乳幼児期及び青年期における感染症による死亡率が環境衛生の改善や医薬品の発達・普及などにより著しく減少した反面,脳血管疾患,癌・心臓病などの非感染症,いわゆる成人病に罹患する危険率が著しく増加してきた(図1参照)。成人病は"消耗病"あるいは"退行性疾患"とも呼ばれ加齢と密接な関係がある。
我が国では,出生率・死亡率がともに低下の傾向を辿っており,人口の高齢化が進むにつれて,国民全体の中で成人病の患者が占める比率は,今後ますます増大すると予想される。
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