調査報告
自営業に従事する妊産婦の保健行動について
出口 佐代子
1
,
木谷 重代
1
1千葉県松戸市保健衛生部
pp.714-719
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206562
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1.はじめに
労働に従事する妊産婦は無職の妊産婦に比べて,健康障害が多いといわれている1〜8)。それは健康管理の知識を得ることや保健行動がとれないために,健康が障害されやすいのではないか,又妊娠持続にはかなりのエネルギーが必要となり,妊娠持続以外に消耗するエネルギーの軽減,具体的には労働の軽減をはかる必要がある9,10)が,それが十分できないために疲労が蓄積し健康が障害されやすいのではないかと考えられる11,12)。
労働に従事する妊産婦の中でも労働基準法の適用13)を受ける妊産婦(以下勤労妊産婦と略す)については,労働基準法の中で種々の保護規定があり,その実態も報告されているが,労働基準法の適用を受けない家族又は本人のみで営業している労働に従事する妊産婦(以下自営業妊産婦と略す)については,何の保護規定もなくその実態も明らかにされていない。
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