特集 保健所の行方に光が見えた
神奈川県の派遣保健婦活動が示したものは
派遣保健婦の活動を現地に追って
同一の土俵に立つ意味を知った—湯河原町派遣保健婦活動を取材して
山口 律子
1
1平塚保健所
pp.273-278
発行日 1982年4月10日
Published Date 1982/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206496
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1.はじめに
保健所のあり方論が相変わらず盛んに取り沙汰されているが,統合・強化・縮小論等々と,見方が変わればその見解も自ずと違ってくるのは当然である。また,社会情勢の変化,医学の進歩等に伴って,保健所が変容せざるを得ない厳しい情勢があるのも事実である。このような中で神奈川県では,派遣保健婦制度という新しい試みを打ち出し,1回目の派遣任期を終了したところである。今回《保健婦雑誌》がこの実績を特集することになり,その中に,現場の保健婦が派遣保健婦の足跡を多面的に追う企画が設けられた。そして私にも依頼があって,派遣保健婦活動の取材をする機会を得た。
湯河原町・小田原保健所・県関係者を取材する中から,保健所に働く保健婦のあり方,市町村保健婦との連携などを見直すことにより,今後の保健婦活動の活路を見い出す契機になれば幸いである。
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