連載 自分史からみた群馬の国保保健婦活動・2
やる気にさせられた講習会
内堀 千代子
1
1元郡馬県国保連合会
pp.148-150
発行日 1982年2月10日
Published Date 1982/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206480
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2か月の合宿養成
保健婦養成は看護学校とは異なり,合宿でまったく充実した2か月間でした。これは群馬県としては第1回の養成で,国保連合会と産業組合の共催でした。受講生は約60名,みんな和服に袴姿で,ほとんどの人が国民健康保険への就職が内定していて,私も六郷村からの推薦で入所しました。講習会は(資料1参照)前半が講義,後半が保健所実習で,日課は5時30分の起床から,夜の9時すぎまでぎっしりつまっていました(資料2参照)。
そして各講師の説く保健婦への期待,たとえば小宮山先生の「…農村保健運動の目標は,国民健康保険制度の普及によって,疾病による精神的及び経済的負担をできるかぎり軽減することであります。その活動の最先端にあって,農家の台所の中にまで入りこんで,手をとり,膝を交えて保健指導をするのが保健婦の使命であります。保健婦活動によって,結核その他の疾病を予防し,乳幼児の体位向上と乳幼児死亡を低減することもできるのであります。またより根本的には生産の合理化の基礎の上に,生活を合理的に科学的に建設するためにも,保健婦の活動にまつところが大きいのであります…」などの講義は若い私達を感激させ,これからの責任と抱負に胸おどらせる毎日でした。
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