特集 東京・江東区における障害児の地域ケア
障害児の親の会"かめの子"の歩み
沢村 泉
1
1江東区障害幼児問題連絡会
pp.46-48
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206336
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わが子に障害があると知らされたのは,子供が3歳1か月の時でした。親の責任上,治せるものならなんとかして治してやりたいと,機会あるごとに病院などで相談を繰り返しました。そんなある時,大学病院から,東京都立心身障害者福祉センターを紹介され,そこからさらに墨田児童相談所を教えてもらいました。墨田児童相談所に,子供の手を引いて何度か相談に通い,そこから精神薄弱児の通園施設である江東児童園に入園させてもらえることになりました。江東児童学園には,昭和46年から49年の3月末まで通いました。
こうして保育の場は保障されたのですが,就学年齢が近づくにつれ,学校教育の場への道が遮断されていることを知りました。当時は,障害が重いとされる子には,学校教育は保障されておらず,就学猶予,就学免除されていました。そんな厳しい事情を児童学園の先生からきいてからは,一度に不安が押し寄せてきました。親として,わが子にどうしてやればよいのか,まったくわからず,自分自身が情けない思いでいっぱいでした。
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