書評
図説 脳卒中のリハビリテーション
高山 清美
1
1鳴和総合病院
pp.48-49
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206071
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家庭での処置から病院での訓練まで
この書はまず非常にわかりやすく,広範囲の人に読んでもらいたい本である。例えば,私どもの脳卒中リハ友の会の会員や家族から,何かリハ訓練にあたって参考になる良書がないかと尋ねられた場合,気軽に紹介できる本の一つである。特に"図説脳卒中リハビリテーション"と題名がついているように,図がふんだんに取り入れられていて,老人にも理解しやすいだろうし,退院後の患者など,一応急性期のリハ訓練を終えた人ならばすぐのみこめると思う。リハ訓練の入門書ともいうべく初歩的知識を満たしてくれる書である。
ここで私どもの体験から言うと,まず訪問すると,病院での訓練をそのまま家庭ではできず,それぞれできる範囲で工夫して器具を取り付けたり,手すりを取り付けたりするが,なかなか長続きせず,最初は頑張って訓練していてもいつしか器具にホコリがかむっているといった状態で,1日数回の散歩程度になってしまう人が多い。約半数の人はそのような貧弱な訓練になってしまっている。
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