活動報告□難病と取り組んで
多発性硬化症患者の訪問活動
岡田 まり子
1,2
,
藤井 ゆき
2,3
,
鈴木 昭子
3
,
山岸 春江
4
1宮城県黒川郡大衡村役場
2元埼玉県中央保健所
3埼玉県行田保健所
4埼玉県中火保健所
pp.173-177
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205957
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I.はじめに
難病患者は身体原因による障害からくる苦痛と社会的,精神的苦悩をもっており,前者に対する処置は現代医学ではそれほど困難ではないが,問題は後者である。ここで紹介する事例は,17年間という長期療養生活を続けている多発性硬化症の在宅患者についてである。本疾患は多彩な神経症状と緩解,増悪をくり返しながら悪化する特徴があり,それらによる精神的苦痛をかかえた患者に対して継続的な家庭訪問を行った。援助活動を通して精神症状に対しての働きかけの困難さと他機関との連携保持について援助内容を分析し,指導方法をさぐってみたので報告する。
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