実態をさぐる
糖尿病
pp.64-65
発行日 1972年9月10日
Published Date 1972/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205144
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最近わが国の糖尿病患者は,推定約100万といわれている。糖尿病患者の増加は,これまでのところ発見率の増加によるものが多いと思われるが,男女比の接近,糖尿病昏睡例の増加,小児あるいは若年糖尿病患者の増加など欧米各国における過去の資料に照らし,糖尿病それ自体が増加しつつあることを示唆している。
糖尿病罹患率および死亡率の増加は世界各地いたるところでみられる。このような増加傾向の原因の一つはインシュリン療法のおかげで,糖尿病患者の平均余命が42歳から約65歳まで延長したことである。また人口の老化が起こり,老人性糖尿病が多くなったことも影響していると考えられる。
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