わが生活
頑張れ!ママさん看護婦
鈴木 一子
1,2
1東大病院第三内科
2東大看護学校
pp.64
発行日 1970年11月10日
Published Date 1970/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204800
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「これからの女性は.職業をもって,1人の人間として.独立して生きていかなければならない」と,20余年の教員生活を体験した祖母から何度となく言われて成長してきた。この言葉が,しぜんと体にしみ通って,自分の職業を除外した人生は考えられなくなり,現在の仕事を選んでから,多くの年月が流れた。
ドイツ語で,職業を表わす言葉に神の召命Berufと同じ言葉が用いられ,ルターは,それまで僧職にだけ用いられていたこの言葉をすべての職業に使った。この見方にしたがえば,すべての職業が,神から与えられた使命とみることができる。われわれの看護という職業においても生命を扱うものの価値を再認識し,きびしい仕事のなかから,天使のような使命感,満足感を持って努力していったときに,ルターが,一般の職業に使った意味が生かされてくるのではあるまいか。
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