実態をさぐる
都市の消費生活—昭和43年度版国民生活白書
pp.72-73
発行日 1968年11月10日
Published Date 1968/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204325
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都市世帯の消費支出は昭和30年代前半の動向と,後半の動向とではかなり大きな違いを示している。すなわち,30年代前半では全般的に消費水準は上昇していたが,後半になると,これが特に低所得層の消費支出の増加が目立って来た。この傾向は,所得がますにつれて消費支出の伸びが減少するという逆の相関を示している。
このうち,支出のとくに伸びのいちぢるしく,弾力性指数でも明らかなように住居費が低所得層において圧倒的に高く,また光熱費の占める割合も馬鹿にならぬウエイトをもっている。食料費,被服費の傾斜は,比較的平準化しているといえる。
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