ほんだな
—伊藤 桂一 著—沖の島よ私の愛と献身を
村松 博雄
pp.115
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204157
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四国の南端には,文学作品でも有名な足摺崎がある。そこから舟で更に3時間ちかくもかかるところに沖の島というはなれ小島がある。四国の高知市で保健婦と助産婦の仕事を学んだ荒木さんが,そこに生れ育った沖の島に帰り,保健婦として活躍した日々を作家の眼を通して忠実に記録したのが本書である。
1日の診療に疲れ,夕食後のひととき子供と冗談話を交しながら藤椅子によりかかり,ついうとうとして,目がさめたら夜のニュースも終り時計は8時を少しまわっていた。それからあわてて診療室のとなりの書斉にひきこもり,本書を読みはじめた。石油コンロが燃えているとはいえ,冬の夜の寒気が身にしみる思いがしたが,そのままひきこまれ,感動の思いにつつまれて一気に読了した。
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