特集 家族保健指導の再検討
フォーラム
家族保健指導の実際を討検する
小宮山 新一
1
,
金本 絹子
2
,
大坂 多恵子
3
,
松野 かほる
4
,
行村 照子
5
1元川崎市高津保健所
2北海道苫小牧開拓営農指導所
3厚生省保険局医療課
4国立公衆衛生院
5山口県防府保健所
pp.42-51
発行日 1965年11月10日
Published Date 1965/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203503
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家族保健指導は理想ではあるが
松野 保健婦本来の仕事それは家族保健指導という考えについては,保健婦のだけもが異論はないと思います.ただ家族保健指導ということについて保健婦の一人一人が,それぞれ自分なりの考えを持っているんじゃないかと思われるのです.そこで今日は,三つの事例を素材にして家族保健指導というものを,いったいどういうふうに考えて,進めていったらいいだろうかご意見をいただくということにしたいと思います.
金本 私は開拓という特殊な地域で働いていますので,受け持ち戸数,人数も限られておりますので,一般の保健婦さんにはピンとこないところがあるんじゃないかと思うんです,私たちは地区の家庭1軒1軒に深くはいり込んでいて,お姑さんがお嫁さんのこぼし話をするようになるとファイトがわいてくるというふうな状態で,地区全体についても,一般の都市の保健所の人たちとぜんぜん違ったタイプになるんですね.そういう意味で,保健婦本来の仕事ということで,満足するまではいきませんけれども,自分なりにやっております.
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