特集 医療と公衆衛生
医療制度と保健婦
医療も公衆衛生も地域保健推進の母体
今村 靖子
1
1鹿児島県伊集院保健所
pp.74-76
発行日 1965年3月10日
Published Date 1965/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203341
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自由診療と社会保険の2本だての現状
欧米諸国の医療制度は,公衆衛生の努力の積み重ねがその背景にあって,歴史的,経済的な発展に即応して,長期的な観点にたって今日りっぱな医療制度が形成されたのである.
わが国の医療制度は,明治初期にはいろいろな努力がなされたとはいうものの,たえず外界からの刺激によって制度的発展がみられ,特に戦後の医療制度の改革は,まず昭和21年国民医療が一部改正されたことによって,医師の国家試験制度インターン制度の新設,保健婦,助産婦,看護婦については,昭和22年保健婦,助産婦,看護婦令の公布をみたが,これが施行されないうちに国民医療法が廃止されたため,従前の制度は昭和23年制定の保健婦,助産婦,看護婦法に直接つながることとなり,保健婦などについても画期的な資格の向上がはかられた.
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