目
若い事業所保健婦のグループ—11人の会
pp.46-47
発行日 1964年5月10日
Published Date 1964/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203107
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不満のぶっつけあいから研究まで
東京・神田にあるN実業ビル8階の会議室で,毎月第2火曜若い事業所保健婦のつどいが行なわれている.このグループは,東京都立保健婦助産婦学院を昭和37年3月に卒業した人たち.ちょうど仲間が11人いるところから「11人の会」と名づけている.
会をつくるきっかけは,お互いの不満や不安をぶっつけあうことだったという.保健所などと違って,事業所へ大量に保健婦が進出しだしてからの歴史はまだ浅い.なかには古い歴史を誇る人もいるが,大多数は若い保健婦たちである.新しい職種なるがゆえの苦しみ,業務自体どころか,何をとりかかってゆけばよいのか,学校で教わった教科書には書いてなかった.事業主たちの保健婦事業に対する無理解,賃金などでも,各種学校出身なるがゆえの悲哀もしみじみと味わされた.いくら説明しても保健婦になるためにどれだけ勉強をするのかを理解してもらえず,高卒,よくて短大卒の資格でしかランクされていないという.
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