グラビヤ
新しい農村を私たちの手で—千葉県農村青年学園家政部をたずねて
佐竹 晴雄
pp.2-8
発行日 1964年2月10日
Published Date 1964/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203029
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オリンピックを目前にして喧騒をきわめる東京を後にして約1時間半,房総東線土気(とけ)駅に着く.一面に松林と畑のなだらかな起伏のつづく丘の上に,千葉県農村青年学園家政部がある.澄みきった空気,広びろとした敷地には白堊の校舎,実習教室,学寮,食堂などが点々として3ヘクタールの実習場がつづく.
この学校は昭和4年に千葉県農業会が農村に適応する花嫁を養成するのを目的として蘇我町に「家政女子学院」を創設したのが始まり.その後幾多の変遷を経ながら18年の現在の土地に移転,37年4月から経営を県に移管し,校名も現在のものとなった,農村近代化の若い「担い手」の養成を目的として農村社会教育の一機関として設備も更新,新しい多角的な農業技術の実習,農村の生活改善の研究,広い社会的教養の体得を大きな目標としている.創立以来30余年,卒業生は親子2,3代にもわたっており約2,000人にはなる.
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