特集 ガン対策の現状
私たちはガン集検を進めている—宮城県対がん協会の活動
藤島 キシ
1
1宮城県対がん協会
pp.31-38
発行日 1963年11月10日
Published Date 1963/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202968
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近年は公衆衛生活動の普及と生活水準の向上によって平均寿命はいちぢるしく延長しているが,これに伴って高年齢層をおびやかす,ガン,脳卒中,心臓病は死亡のトップに位している.しかもこれら成人病の中でガンは一家の支柱である40歳〜50歳代の壮年層をおそい,毎年10万の同胞が生命を奪われている.またガン死亡の4〜5倍にあたる50万人はガンにむしばまれている.中でも胃ガンは全ガン死亡の57%を占め,日本の胃ガンは世界でも最上位にあるという.しかし現在の進歩した医学においても胃ガンは初期発見による外科療法以外に救われない.わが対ガン協会(以下協会)はガン征圧の目的をもって全国にさきがけ,胃集団検診(以下集検)を実施してきたので,その状況を報告し,諸家の積極的なご意見ご指導をお願いしたい.
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