特集 保健所保健婦
保健所保健婦のあり方
保健所の特性と保健婦業務—その歴史的背景と将来
児崎 宣夫
1
1厚生省保健所
pp.130-134
発行日 1963年3月10日
Published Date 1963/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202801
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I.まえがき
保健婦事業は公衆衛生事業の一環として,きわめて重要な役割をもつものである.すなわち公衆衛生看護は,公衆衛生事業組織の末端的機能を担当するものであって,その活動のよしあしは直接公衆衛生の進展に大きな影響をもたらすものである.わが国の保健婦事業は保健所および市町村(国民健康保険団体等を含む)で行なわれているのが代表的なもので,その他に開拓地,事業場,学校,病院などで行なわれている.これらはそれぞれの立場から保健婦活動を必要としているので,その働き方に幾分相違する点があるのはいうまでもない.
しからば,保健所の保健婦事業とは何であるのか.とくに,市町村の保健婦事業,国民健康保険団体の保健婦事業とは,何がどれ程異なっているのか.そして,保健所の保健婦事業と市町村などの保健婦事業との関連はどうあるべきであるのか.等々の問題が具体的に,また明確に理解されていなければならない.
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