研究・報告
業務計画の基礎—その一事例
長尾 寿美
1
1高知市中央保健所
pp.54-65
発行日 1962年11月10日
Published Date 1962/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202697
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はじめに
最近保健婦の業務量が非常に多くなつた.そのため,ともすれば目先の仕事におわれ重要な計画もしばしば変更になるばかりか,運よく計画どうり実施できたにしてもその仕事の整理や効果を反省する暇もなく次の仕事にあわただしい毎日を過すようになつた.そこで保健婦として働く分野を自覚するためには次の3つのことを再確認することであると考えた.
1.担当地区内にどんな保健問題があるか.
2.その地区でどんな仕事をどんな形態でするか.
3.今後5カ年間にどのような計画で働くか.
さて,この問題をどのように理解させるかを考えると同時に,現在までの業務管理のありかたを深く反省せずにはいられない.婦長の業務として今後如何にして管内個々の保健婦に対し複雑な業務量をどのように整理してゆくべきか,どうすれば管内35名という多数の保健婦に徹底させることができようかと思案した.先ずそれには担当地区の保健問題をどの程度は握し,その中で保健婦の働く分野をどれだけ理解し,それに対し問題解決のためにどんな計画をたてているか,ということを根本的に再検討する必要があると思つて,下記事項を個々の保健婦に提出することを要望した.
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