特集 健康相談
健康相談の運用と内容について—特に医師会との連繋について
塚越 進
1
1高崎市社会部保健課保険衛生課
pp.15-19
発行日 1962年8月10日
Published Date 1962/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202624
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1.はじめに
「健康相談」,その言葉のニュアンスから比較的広く解釈されているようなので,私どもの「健康相談」について,まずその性格を明らかにしてから述べてみたい.
保健衛生辞典によると「健康相談所は大正年間からすでにあつた.外国でいうヘルス・カウンセリングに相当するものとして,最初考えられたらしい.しかし,現在"健康相談"というときには概念が混じつていて,次のような内容を持つている.1)健康問題につき人の相談に乗ること.これは"保健カウンセリング"と同義である.2)医師が行なう軽度診療,または検診と指示,通例無料,たとえば3月3日に耳鼻科医師が行なうようなもの.3)保健所で行なわれている健康相談というものは,医師の手で行なわれるときには 2)の性格が勝ち,保健婦の手で行なわれるときは 1)の内容に近い.英語にならつてクリニックといつているので一層概念がぼやけている」—以下略—と説明されているので,私どもの行なつている健康相談は,この中では,保健所ではないがすべて 2)に該当する.つまり全部医師の手で行なわれているということである.
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