特集 綜合保健活動と医療機関
医師会と公衆衛生活動との連繋—その実情と将来像
村田 武一
1
1大阪府医師会
pp.268-272
発行日 1965年5月15日
Published Date 1965/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203047
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「その実情と将来像」というテーマを与えられ特に「将来像」に私はいささか当惑してしまった。というのは医師会の公衆衛生活動の将来像とは,とりもなおさずわが国の医療制度の問題とむすびつき,これは軽々には論ぜられないからである。
大体「医師会と公衆衛生活動との連繋」というテーマもどういうものであろうか。医師会の目的には「公衆衛生の向上をはかり社会福祉を増進する」と明記してある。医師会にとって公衆衛生活動は片手間の仕事ではない。どうも外部の人は,相当の有識者でも切りはなして考えたがる。医療費問題でワアワア騒ぐのが医師会だと考えてるのだろうか,「武見会長指揮下の圧力団体」としか考えていないのだろうか。それとも公衆衛生活動は保健所がやるものだと単純に理解しているのではなかろうか。私はもちろんテーマをつけられた編集者に文句をいっているわけではない。
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