社会の窓
社会党大会そのほか
阿部 幸男
1
1読売新聞社婦人部
pp.38-39
発行日 1959年11月10日
Published Date 1959/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201971
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夏休みが終つたとたんに,世の中の動きが活発化した.そのさきがけともみられる夏休みの終り頃に東京で開かれた第5回の母親大会の或る分科会で1人の母親が「何故先生は休みに勤評反対闘争をやらないで,学校があるときに授業をわざわざ休んでやるのか,長い夏休みこそ職場大会でも何でもやる絶好の機会ではないか」と質問していたが,その勤評闘争も新学期が始まると共に激化し,神奈川方式として知られた神奈川県では,県の教育委員が委員長以下総辞職して,話し合いによる解決の手がかりを失つた感を与えている.
世界的ニュースとしては,ソ連の月ロケットの到着が世界の科学者たちの耳目を集めると,この成功を背景にフルシチョフ書記長がアメリカに乗りこんでアイク大統領との会談を開始するなど,相変らず巧みなソ連の外交ぶりが展開された.この両者の話し合いがどう進展するか,本稿の筆をとつている時はまだ会談は始まつたばかりで,その行方の予想を下すべくもないが,例え一歩でも半歩でも両者の歩み寄りが行われて,世異の平和を保証する望みが抱けるようになることを願わないではおられない.
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