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保健所運営報告について
小林 富美栄
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1厚生省医務局医事課
pp.11-12
発行日 1959年4月10日
Published Date 1959/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201838
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仕事の記録は非常に大切であることは誰もが知つておりながら,毎日これを几帳面に実行するには中々努力が要るものであります.特に,保健婦は活動範囲が広く,しかも肉体的に動きがはげしいなかで,数々の業務記録をしなければなりませんから,記録や報告の事務が又大変な仕事になることと思います.従つて皆さんが求められて提出された報告はいつも貴重に役立たせたいと思つております.保健所運営報告は皆さんの定期的な業務統計報告で,厚生省の統計調査部で集計され関係課に各々の結果表が配られていますので,保健婦のものは医事課に届いていますが,これが現場の皆さんと私共の仕事とを結びつける非常に大切な役目をもつている事は申すまでもありません.
この保健所運営報告も今回の改正で3度目になりますが,何故このような報告を求めるかについてはそれぞれの時代において意味があつたものだと思います.例えば,最初の運営報告では,タイムスタデイ式に仕事の量を時間と件数で報告するものでしたが,保健婦業務が確立していなかつた時代に,業務内容を指導することと仕事の記録を習慣づけるということで,反対の多かつた報告でしたが敢えて強行していたのだと思います.勿論統計報告という手段によつてこのような目的をおし進める事は邪道でありましたが,それなりの目的を果すことに役立つたと思われます.
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