講座
人工妊娠中絶の障害
森山 豐
1
1横浜医大
pp.10-13
発行日 1953年4月10日
Published Date 1953/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200485
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はしがき
人工妊娠中絶とは,自然分娩をまたずに,人工的に分娩させることをいう.このうち妊娠7ヵ月までに行うことを「人工流産」と言い,それ以後を「人工早産」という.わが国の優生保護では胎兒が母体外で生存できぬ期間に行うことを人工妊娠中絶といつている.胎兒が生れても,生存の可能性がないのは,妊娠7ヵ月までであるから優生保護法でいう「人工妊娠中絶」とは「人工流産」と同意語である.さてこの人工中絶は母体にどんな影響を与えるであろうか.これは中絶の方法とか,妊娠の時期によつてもちがつてくる.
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