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保健所の保健婦の上手な使い方
小谷 新太郞
1
1厚生省保健所
pp.10-13
発行日 1952年11月10日
Published Date 1952/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200391
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ある日曜日の朝,堀内敬三さんの「音楽の泉」の時間をのんびりときいていたら,丁度歌劇の音楽でどういうふうにすれば,女の人を手に入れることができるかということを議題に,鼻下長族の男共が相談をするというのがでてきて,おやおやと思つた。この中で女の人を手にいれるには或る男は,女に親切にすること,或る男は女をおだてること,或る男はたかびしやにでること等々で,議論百出で各々うんちくを傾けていた。併し結論は,親切にしたり,おだてると,つけあがり,腕力をふるうと泣いてしまつてどうしても手がつけられなくなると云つた工合で,男にとつては,女の人は取扱いにくいと言うことであつた。このように女の人は男にとつては苦手のようだ。話がはじめから脱線して恐縮の至りであるが,一般に人を上手に使うということは難しいことである。況んや女性である保健婦さんを上手に使うことは至難のことであろう。この難しい問題"保健婦さんの上手な使い方"をこの私に書かせようなんて,編集員の方々も,余程おひとが悪い。
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